新しいテンプレートワールド「ミュージック」を公開しました!
ミュージックライブ向けの演出を集めたテンプレートで、曲を入れ替えればあなただけのミュージックライブワールドを作ることができます。
※曲の音源やその他の素材は権利者の許諾を得たものを利用してください。
ダウンロード方法や詳細などはこちらの記事をご覧ください。
この記事では、テンプレートに含まれる演出のテンポを曲に合わせて変更したり、演出の出し方を変えたりする方法を解説します。
曲に合わせた演出で盛り上げましょう!
曲のテンポを調べる
リズムに合わせるには曲のテンポを調べる必要があります。
テンポが分からない場合は、以下のサイトなどを使って調べることができます。
このサイトでは、曲のリズムに合わせてボタンをクリックすることでだいたいのテンポを計測することができます。※こちらの記事でも紹介しています。
曲のテンポは1分間当たりの拍数を表すBPM(Beat Per Minute)という単位で示されます。
この数字から、一拍当たりの時間などを計算して演出に設定していきます。
「Beat」を調整する
Prefabsに入っている「Beat」というパーティクルはリズムに合わせて脈打つように動きます。
このリズムを変更してみましょう。

「Beat」は一定時間ごとに同じ場所にパーティクルを発生させることで周期的な動きをしています。
この周期を変更してみましょう。
- 「Beat」を選択しInspectorを確認してください。
- Particle Systemコンポーネントの「Duration」という項目を変更します。
- ここに以下の式を入力しましょう(数字に置き換えてください)。
- 「60/曲のテンポ(BPM)」(※Unityの入力欄では簡単な数式を使うことができます。)
- ここに以下の式を入力しましょう(数字に置き換えてください)。
- さらに「Start Lifetime」の項目にも同じ式を入力しましょう。

これで曲のテンポに合った動きになるはずです。
Duration
もう少し詳しく説明します。
まず、Durationはパーティクルが一巡する時間です。
Durationの下のLoopingにチェックが入っている場合は周期的に同じ発生の仕方を繰り返します。またチェックが外れているとDurationの期間で発生が終了します。
Bursts
さらに、Emissionというモジュール(タブ)を開いて確認します。Burstsという項目が以下のようになっていると思います。

Burstsを設定すると「Time」の時刻に「Count」の数だけ一斉にパーティクルを発生させます。
ここでは時刻0.00にひとつだけパーティクルを発生させるようになっていて、これをDurationの期間ごとに繰り返します。
こうすることで一定周期でパーティクルを発生させることができます。
Start Lifetime
続いてStart Lifetimeですが、こちらはパーティクルひとつあたりの生存期間です。
発生してからStart Lifetimeに設定した時間が経過するとパーティクルは消滅します。
ここでは発生周期と同じ時間に設定することで、消滅と同時に次が発生しその場にとどまっているように見せています。
「Wave」を調整する
もうひとつ、「Wave」というPrefabを調整してみましょう。
こちらは音の波形を模した演出になっていて、リズムに合わせて波打つように動きます。

- まずはBeatと同様にDurationとStart Lifetimeを設定してください。
- さらに「Shape」というモジュールを開き、Speedという項目に以下の式を入力します。
- 「曲のテンポ(BPM)/60」(※Durationの式とは逆になっていることに注意してください。)

このモジュールではパーティクルの発生源の形状や発生の仕方を設定でき、Waveでは直線上を移動するように発生する設定になっています。
- Speedはこの移動の速度のパラメーターなので、一拍の時間で端から端まで移動するよう「1/一拍の時間」にしておきます。
- ※端から端までの距離を1とします。
一拍の時間は「60/曲のテンポ」なので、整理するとSpeedは上記の式になります。
ちなみにマイナスをつけると逆向きに動くようになります。
「Chips」を調整する
「Chips」は空中に板が散らばるように現れるパーティクルです。
こちらも一定時間ごとに動くようになっています。これを4拍ごとに設定してみましょう。

基本的には上と同じですが、一定の拍数毎に変化する場合は時間を拍数だけ倍にしましょう。
- DurationとStart Lifetimeに以下の式を入力します。
- 「拍数*60/曲のテンポ(BPM)」
これで一拍ごとではなく一定の拍数ごとに変化するようになります。

さらに、板の現れる範囲や数も変えてみましょう。
- Shapeモジュールを確認します。その中のShapeという項目に、初期状態では「Donut」が設定されています。
- これをBoxに変更してみましょう。Shapeモジュール内のScaleという項目でBoxの大きさを変更できます。
これで立方体の範囲にパーティクルが現れるようになりました。

同様に、他の形状にすることもできます。形状ごとに設定項目が異なるので、詳しくはこちらを参考にしてください。
範囲の変更に合わせてパーティクルの密度も変更しましょう。
今度はEmissionモジュールを確認します。
- BurstsのCountの値を変えてみましょう。Durationに設定した時間ごとにこの数だけ板が現れます。

また、板のデザインを変更することもできます。
- アセットのAssets/ClusterCreatorKitTemplate/Music/Materialsにある「Chips」マテリアルを選択します。
- Inspectorを確認すると、Albedoという項目に画像が設定されています。
- ここに、Assets/ClusterCreatorKitTemplate/Music/Textures/Particleから好きな画像を指定しましょう。
- Inspectorを確認すると、Albedoという項目に画像が設定されています。
パーティクルを確認すると、選択した画像の図形の板が現れるようになっているはずです。




「Flower」を調整する
「Flower」は桜の花びらが散るパーティクルです。
こちらはリズムに合わせる必要はありませんが、範囲や動きを調整していきましょう。

Durationを変更することで桜が散る時間を変更できます。今回は切り替わるわけではないのでStart Lifetimeと同じにする必要はありません。
また、Loopingにチェックを入れることでずっと出し続けることもできます。この場合はDurationはあまり気にしなくていいでしょう。
Start Lifetimeを変更すると花びらが現れてから消えるまでの時間を調整できます。
さらにGravity Modifierで重力を変えると落下速度も変わるので、それぞれ変更して消え方を調整しましょう。

一度にパッと現れるタイプではないので、密度の調整はEmissionモジュールのRate Over Timeでおこないます。
この値が一秒間あたりに現れるパーティクルの数になります。

Chipsと同様の方法で範囲を変更することもできます。
「Leaf1」「Leaf2」「Snow」も同様に調整することができます。
曲に合わせて細かな調整をおこない、オリジナリティあふれるワールドをつくってみましょう!