Blenderの「ベベル」で角を丸めてモデルを自然な見た目に近づける

現実世界には完全に直角の角は少なく、多くの場合はわずかに丸くなっています。
そのため、3Dモデルを制作する際にも角を削ったり丸めたりすることで、自然な見た目に近づけることができます。

Blenderの「ベベル」機能を使うと、メッシュの角を削ったり丸めたりといったことができます。
ひと手間加えてモデルのクオリティを上げてみましょう!

この記事ではBlender 3.6.4を使用しています。Blenderのバージョンが異なる場合、表示や操作が異なる場合があります。

Blenderの「ベベル」機能は大きく分けて2種類あり、全体に適用したり部分的に適用したりといった目的に合わせて使い分けることができます。
部分的にベベルを適用したい場合、編集モードで「ベベルツール」を使って変形させることができます。

ベベルを適用したい辺を選択し、Ctrl+Bキーでベベルツールを使うことができます。
また、左側のツールから「ベベル」を選択し、黄色いマーカーをドラッグすることでもベベルを適用することができます。
マウスカーソルを移動させることでベベルの深さが、ホイールを回転させることで分割数が変わります。
また左下に表示されるメニューを開いて詳細設定をすることもできます。

面の差し込みに加えて、スムーズシェードと組み合わせることで滑らかな丸みの表現ができます。

オブジェクトモードでスケールを変更している場合、ベベルの幅が均一にならなかったり、指定した幅にならなかったりすることがあります。その場合は「オブジェクト>適用>スケール」でスケールを適用してからベベルを適用してください。

メッシュ全体の角に一律でベベルを適用したい場合、「ベベルモディファイアー」を使うと便利です。
「ベベルツール」を使う場合は後から取り消したり調整したりは難しいですが、モディファイアーであれば何度でも調整し直すことができます。

ベベルを適用したいメッシュを選択し、モディファイアープロパティで「モディファイアーを追加」から「ベベル」を選択します。
ベベルツールと同様に、ベベルの深さや分割数などを設定できます。

ベベルモディファイアーはメッシュ全体にベベルを適用しますが、「制限方法」を選択してメッシュの一部にのみベベルを適用することができます。

  • 「角度」の場合は指定した角度より鋭角な部分にだけ適用されます。
  • 「ウェイト」を選択すると、辺のベベルウェイトによって影響の大きさを変えられます。ベベルウェイトは編集モードで「Ctrl+E→辺のベベルウェイト」、またはアイテムメニューの「辺データ>ベベルウェイト」から設定できます。
  • 「頂点グループ」では指定した頂点グループにのみベベルを適用します。

モディファイアーの使い方についてはこちらの記事も参照してください。

「ベベル」機能を使うと鋭利な角を丸めて自然な見た目にすることができます。
面を追加するためポリゴン数が増えてしまう点には注意が必要ですが、手軽なディテールアップのテクニックとして活用してみましょう!

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