3Dモデルに丸みと角のメリハリをつけよう──Blenderのスムーズシェードを使いこなす

本記事はご意見・要望箱で頂いた内容から記事化しました。

Blenderでモデルをつくる際、スムーズシェードを利用すると隣り合った面を滑らかにつないで曲面を表現することができます。

今回はスムーズシェードを利用するときのテクニックを紹介していきます。思い通りの曲面がつくれない、という場合に参考にしてください。

今回の記事ではBlender3.3.2を使用します。Blenderのバージョンによっては操作が異なる場合があります。

スムーズシェードとは

Blenderでは平面を組み合わせて立体のモデルをつくります。

面にスムーズシェードを適用すると、隣り合った面を滑らかにつないで曲面のように見えるようになります。
ちなみに、反対にそれぞれの面が平らのままに見えるものをフラットシェードといいます。

全体にスムーズシェードを適用する

実際に試してみましょう。

  • オブジェクトモードでメッシュを選択し、左上のメニューから「オブジェクト>スムーズシェード」を選択します。

スムーズシェードが適用され、面が滑らかに見えるようになります。

面ごとにスムーズシェードを適用する

また、ひとつのメッシュの中でも面ごとにスムーズシェードとフラットシェードを設定することもできます。

  • オブジェクトを選択してTABキー、または左上の選択欄でオブジェクトモードから編集モードに変更してください。
  • スムーズ(フラット)シェードを適用したい面を選択し、左上メニューの「メッシュ>シェーディング>面をスムーズ(フラット)に」をクリックすると、選択している面に適用されるシェーディングが変更されます。

平らな部分と丸みの部分のメリハリをつける──自動スムーズを設定する

単にスムーズシェードに切り替えただけだと、角を出したい部分もすべて曲面的に見えてしまい、少し違和感のある見た目になってしまいます。
そんな時は「自動スムーズ」を有効にすると、隣り合った面の角度が一定以下の時だけ滑らかにつないで見えるようにすることができます。

実際に見てみましょう。以下の画像のふたつの円柱のうち、左は単にスムーズシェードにしただけで自動スムーズを適用していないもの、右が自動スムーズを適用したものです。

自動スムーズを適用した方が底面が平らに見え、より自然な円柱になっています。
  • 自動スムーズを設定するには、オブジェクトモードで設定したいオブジェクトを選択した状態で右下の「プロパティ」から三角形のアイコンのオブジェクトデータプロパティを開き、「ノーマル」の下にある「自動スムーズ」のチェックを入れます。
    • また、その隣の欄で滑らかにつなげる面の角度のしきい値を設定できます。
      • 値が大きいほど急角度でも滑らかに描画され、最大の180にするとすべての面が滑らかになります。

さらに細かく平らな部分と丸みの部分のメリハリをつける──シャープをつける

辺に「シャープ」を設定することで、さらに細かく角と曲面を区別して表現できます。

  • 編集モードで左上のボタン、またはキーボードの2キーで辺選択モードにします。
  • 角を出したい辺を選択し、右クリックメニューから「シャープをマーク」をクリックします。
  • 辺が水色になれば設定完了です。

自動スムーズが適用されていると、シャープを設定した辺は隣り合った面との角度によらず角として表示されます。

シャープを設定しても角にならない場合は、自動スムーズが適用されていることを確認してください。

自動スムーズ機能を使って、曲面と角や平面にメリハリのついたモデルをつくってみましょう!

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