cluster内でワールドをつくれる「ワールドクラフト」で使用できるアイテムについて、自作したものの販売・他のクリエイターが作成したものを購入できる「ワールドクラフトストア」が2022/9/15からオープンしました!

そこで本記事では、自作のモデルをアップロードして、商品登録するまでの一連の流れを紹介します。
「ワールドクラフトストア」で、あなたのアイテムをぜひどんどん登録してみてください。
アップロードするアイテムを準備する【モデリングソフト】
まずはアップロードするアイテムを準備します。
アップロードできるアイテムにはサイズやStandard shaderのみなど、いくつか制限があります。制限について確認してみましょう。
- クラフトアイテムの制限|Cluster Creator Kitドキュメント
既にアップロードできるアイテムをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、「自分もアイテムをアップロードしてみたい…」という方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、
を見ながらベッドをつくってみました。こちらを使って、アイテムの商品登録までしてみましょう。

Cluster Creator Kitを最新版にする
さて、ここからアイテムのアップロードについて説明していきます。
「アイテムのアップロード機能」を使うためには最新版のCluster Creator Kitが必要になります。
「まだCluster Creator Kitをインストールしたことがない!」という方向けには以下の記事がおすすめです。
「Cluster Creator Kit」を既に導入済みという方は、下記のアップデート方法を参考に、Cluster Creator Kitを最新版にしてください!
アイテムをアップロードする【Unity】
これでアイテムアップロードの準備は万端です。次はUnityを開いて、アイテムをアップロードしてみます!
モデルをUnityに取り込む
まずは、アップロードしたいモデルをUnityに取り込みます。Blenderで制作されている方は下記の記事を参考にして、取り込むためのデータを準備してみてください!
Unityに取り込むのは、Projectウインドウにドラッグ&ドロップするだけです。

取り込めたら、Projectに下記のようにモデルが表示されます。

取り込みが完了したら、SceneかHierarchyにドラッグ&ドロップして、Hierarchyに置いてみましょう。

上手く取り込めてそうです!
アイテムをPrefab化する
アップロードのためにはアイテムのPrefab化が必要になります。
Prefab化は非常に簡単です。
Prefabにしたいオブジェクトを「Hierarchy」ウィンドウから「Project」ウィンドウにドラッグ&ドロップしましょう。

すると、ProjectウィンドウにPrefabが生成されます。
Prefabが生成されるとHierarchy上のオブジェクトのアイコンと文字の色が変化しているので、そうなっていればPrefab化は完了です!

アップロードしたいアイテムに「Item」コンポーネントをつける
あともうちょっとです!
次はアップロードしたいアイテムに「Item」コンポーネントを追加します。こちらの一番親のGameObjectに追加すると調整がしやすくなります!
追加すると、下記のような設定項目が出てくるので、入力してください。

- Id
- アイテムを識別するために自動で設定される値です。そのままで大丈夫です。
- ItemName
- アイテム名です。
- Size
- アイテムのサイズです。
- 「Set Default Size」をクリックして設定してください。
アイテムをアップロードする
あとはアップロードするだけです。
ワールドを作成されている方にはお馴染み、上部の「Cluster」を開くと「アイテムアップロード」という項目が追加されています。
こちらを選択すると、アイテムアップロード用のウィンドウが出てきます。ウィンドウにアップロードしたいアイテムを追加してアップロードします。

アイテムは複数選択することも可能です!
アップロードしたいアイテムをセットしたら「アップロード」を選択してください。

Webサイトが開いたら、アップロード成功です!

商品登録をする【Webサイト】
マイコンテンツで確認する
アップロードが成功したら、ストアで販売するために「商品登録」を行う必要があります。
「商品登録」はclusterのWebサイトから行うことができます。
Webサイトを開いたら、左のメニューから「マイコンテンツ」を選択してください。

マイコンテンツを開くと「ワールド」「イベント」「アイテム」というタブが表示されるので、「アイテム」を選択してください。

先ほどアップロードしたアイテムが表示されていますね。

商品登録に必要な情報を記入する
ここからアイテムの商品登録をしていきます!

登録したいアイテムを選択して、「商品登録」を選択してください。
すると、商品の説明や金額の入力画面が表示されるので、こちらに入力して登録を進めてください。

記入が完了したら「保存して登録」を選択してください!

ガイドラインを確認の上、同意して申請してください。

これで商品登録は完了です!
この後、ストアで商品を公開する前にはclusterの運営チームが公序良俗に反していないかなど不適切なコンテンツではないか事前に確認させていただきます。審査の結果をお待ちください。

商品管理ページに表示されていることも確認できました。

審査が完了するとメールが届きます!
商品管理画面の「承認待ち」の「あり」がなくなっていたら、準備完了です。

ストアに公開する
最後に、審査が完了すると商品詳細画面で「ストアに公開」というボタンが押せるようになっています。
これを押さないとストアへは公開できないので、忘れず押しておきましょう!

ストアに公開が完了したら、下記のような画面が表示されます。

公開後に商品情報はもちろん、商品となるクラフトアイテムをアップデートすることも可能です。クラフトアイテムを修正した場合は、Unityから再度アップロードし、商品編集画面から修正したアイテムを選択して更新しましょう。
クラフトアイテム制作時のポイント
クラフトアイテムの制作ポイントを簡単にまとめてみました。
こちらに気をつけることで、ワールドクラフトで使われる時に思った通りの使い方をしてもらうことができます。ぜひ確認した上で、アイテムを制作してください!

はじめに上記の図を見ながら、アイテムのだいたいのイメージをグリッドやスナップの位置でイメージしてもらえればと思います。図の左から大きく「箱」「床」「壁」「柱」と捉えて、どのタイプが近いかイメージしながらアイテムを作っていきましょう。
事前準備

3Dモデルが準備できたら、それ自体にItemComponentをつけるのではなく、Itemコンポーネントを付けた空のGameObjectを用意し、その子として3Dモデルを設定しましょう。こうすることでクラフトアイテム自体が調整がしやすくなります。
Sizeのポイント
それではポイントをもう少し細かく見ていきます。
まず、アイテムのSizeについてです。
ワールドクラフトの操作間隔は1mごと
ワールドクラフトではアイテムを置ける間隔が1m単位になっています。メートル間隔で置いたときにつながるよう制作すると、他のアイテムとぴったり重なるようになります。

初期テンプレートである「Grid World」のタイルがは1m間隔になっているので、公式から配布されているアイテムを並べて、だいたいの大きさをイメージしてみましょう。
また、アバターのジャンプの高さは1mなので、1m以下の高さであればジャンプして乗ることができます。
原点はアイテム底面中央

アイテムの原点はアイテムの底面の中央になります。

モデルの底面がアイテムの原点になるようにすると、クラフトモードでアイテムを持ったときに床にぴったり置けるようになります。

原点が決まったら、アイテムが見た目通りの大きさで扱われるようにSizeを設定します。アイテムを選択しているときにシーンビューの右上のアイコンがオンになってると、シーンビューに黄色い四角が表示されますので、そちらを参考にSizeを設定してください。
基本的な流れとしてはまず「Set Default Size」で自動設定して、アイテムと黄色い四角が揃ってないなと違うと感じた場合は、適宜Sizeの値を調整するとよいでしょう。
回転軸の中心は見た目の中心に
ワールドクラフトでは90度ずつアイテムを回転して配置させることができます。そのため、床・壁などは180度回転した時に位置が変わらないように見た目の中心を回転軸の中心として設定するのがおすすめです。


壁に掛けるようなアイテムの場合は、あえて中心軸を外してもよいでしょう(下記のような鹿の剥製など)。このあたりは実際にクラフトモードで回転させてみて、イメージ通りに回るか調整してみると良いでしょう。

メッシュ設定のポイント
Unity上でZ軸の正方向が正面になります

クラフトでアイテムを生成する時、アイテムのZ軸の正方向が手前に来るように生成されます。サンプル画像のような階段のアイテムを作る場合は、1段目がZ軸の正方向に来るように設定すると、下記のクラフトモードの図のように持ったときに1段目が正面に来るようになります。

ちょうど階段の例が出てきたので、坂やスロープのようなユーザーが昇降するようなアイテムのポイントも紹介します。こういったアイテムは1×1のサイズで作ると、特にVRで遊んだときに勾配が急でユーザーがびっくりしてしまうので、水平方向の長さを倍にして少しなだらかに作るのがおすすめです。
その他のメッシュでの確認ポイント
アップロードの前に以下のことも確認しておきましょう。
- 6方向から見てメッシュが欠けていないこと
- アイテム単独で ちらつき(z-fight) がないこと
コライダー設定のポイント
見た目通りのコライダーを設定しましょう
アバターが乗ったときやアイテムが衝突したときに不自然な挙動にならないように、アイテムの見た目通りに設定しましょう。

クラフトアイテムは凹みのあるコライダーに対応していないので、たとえばサンプル画像のような机を作る場合は複数のコライダーを組み合わせて設定するのがおすすめです。(全体を1つのコライダーで作ってしまうと、何もない部分にぶつかってしまいます)
草や花のような移動を遮りたくないアイテムはつけなくても良いでしょう。
詳細な仕様はCluster Creator Kitドキュメントを参照してください!
他にも注意点はいくつかあります。詳細な仕様はCluster Creator Kitドキュメントを参照ください。
- クラフトアイテムの制限|Cluster Creator Kitドキュメント
もし気づいたことやおすすめの設定があれば、TwittterやDiscordコミュニティ「Cluster Creator Community」の「アイテム制作部」チャンネルで共有いただければ嬉しいです!
Creators Guideでも引き続き解説記事などを投稿できればと思います!
後ほど「制作のポイント」で触れるように空のGameObjectを用意した上で、その子に3DモデルやCollider用のGameObjectを設定すると、調整しやすくなります!