Cluster Creator Kit(CCK)でのワールド制作では「トリガー」と「ギミック」を組み合わせて様々な機能を実現することができます。
今回は様々なトリガーを使ってワールドのギミックを動かす方法を紹介していきます。トリガーの一覧はこちらも参照してください。
ギミックをつくる
まず、各種トリガーで動かすためのギミックを用意します。今回はオブジェクトが現れたり消えたりするギミックにしました。
- Hierarchyを右クリック、または上部メニューのGameObjectから新規オブジェクトを作成し、名前を「Gimmick1」とします。
- Gimmick1を選択してInspectorを開き、Add ComponentからSet Game Object Active Gimmickコンポーネントを追加します。
- Set Game Object Active GimmickのTargetを「Global」、Keyを「Gimmick1isActive」と設定します。
- 加えて、HierarchyでGimmick1を右クリックし、子オブジェクトとして3D Object>Cubeを追加しましょう。

続いてもうひとつギミックを用意しておきます。こちらはオブジェクトを打ち上げるギミックにしましょう。
- 同様に新規オブジェクトを作成して名前を「Gimmick2」にします。移動させてGimmick1とは別の位置に置いておきましょう。
- Gimmick2のInspectorでAdd Instant Force Item Gimmickを追加します。Targetは「Global」、Keyは「Gimmick2AddForce」としてください。
- また、Forceという項目のYの値に10を入力しましょう。
- Gimmick1と同様に子オブジェクトにCubeを作成しておきます。


これで準備ができました。ここからはさまざまなトリガーでこれらのギミックを発動させてみます。
アイテムをクリックしたとき──Interact Item Trigger
近づくとオレンジの枠が現れてクリック(タップ)できるアイテムによるトリガーです。
- Gimmck1, 2と重ならない位置に新しいGame Objectを作成します。名前はTrigger1とします。
- Trigger1の子にもCubeをつくっておきます。
Trigger1のInspectorでInteract Item Triggerコンポーネントを追加します。
- +ボタンで項目を追加し、Targetを「Global」、Keyを「Gimmick1isActive」、Valueを「Bool」としてBoolの横のチェックを外します。

この状態でプレビューしてみましょう。
Item1に近づいてクリックすると、Gimmick1が見えなくなります。

また、同様にもうひとつアイテムを作成してValueのチェックをつけておくと、こちらをクリックすることで消えたGimmick1を再表示させられます。
Interact Item Triggerについては以下の記事でも紹介しています。併せて参照してください。
手持ちアイテムを持った・使った・手放したとき──Grababble Item、On Grab Item Trigger、OnRelease Item Trigger、Use Item Trigger
手で持てるアイテムには持ったとき・手放したとき・持ったままクリックしたときに使えるトリガーがあります。
- 新しいGame Objectを作成し、名前をTrigger2とします。子のCubeも作成します。
- 持ったときに邪魔にならないよう、CubeのScaleを変更しておきましょう。
Grababble ItemとOn Grab Item Triggerでアイテムを持った時のトリガーをつくります。
- Trigger2を選択し、Grabbable Itemコンポーネントを追加します。
- さらにOn Grab Item Triggerコンポーネントを追加しましょう。
- +ボタンで項目を追加し、Targetを「Global」、Keyを「Gimmick1isActive」、Valueを「Bool」としてチェックを外します。

次はOn Release Item Triggerでアイテムを手放したときのトリガーをつくります。
- On Release Item Triggerコンポーネントも追加し、On Grab Item Triggerと同様に設定します。こちらはValueのチェックをつけておきます。
最後にUse Item Triggerでアイテムを使った時のトリガーを追加します。
- Use Item Triggerコンポーネントを追加します。
- Down Triggersの+ボタンで項目を追加し、Targetを「Global」、Keyを「Gimmick2AddForce」、Valueを「Signal」とします。

設定できたらプレビューしましょう。Trigger2をクリックして持つとGimmick1が消え、手放すと現れます。また、持ったままクリックするとGimmick2が打ちあがります。

これらのトリガーについては以下の記事でも触れています。
指定範囲に入ったとき──On Collide Item Trigger
コライダーで指定した範囲にプレイヤーやアイテムが衝突したときに反応するトリガーです。
- 新しいGame Objectを作成し、名前をTrigger3とします。
- Trigger3のInspectorでBox Colliderコンポーネントを追加します。
- Box ColliderのCenterとSizeの値を入力して範囲を調整しましょう。シーン上では緑色の枠線で範囲が示されます。
- また、Box Colliderのis Triggerにチェックをつけてください。このチェックがついていないとコライダーの中に入ることができなくなります。

- Trigger3にOn Collide Item Triggerコンポーネントを追加します。
- Collision Event Typeを「Enter」、Collision Typeを「Everything」に設定し、+ボタンで項目を追加します。Collision Event TypeがEnterの場合、プレイヤーやアイテムなどがコライダーと衝突したときに反応します。
- 追加した入力欄でTargetを「Global」、Keyを「Gimmick1isActive」、Valueを「Bool」としてチェックを外します。
- もうひとつOn Collide Item Triggerコンポーネントを追加してください。
- 同様に設定し、Collision Event Typeを「Exit」、Valueのチェックをつけてください。
- こちらは範囲に入ったものが範囲外に出たときに反応します。
- ※On Collide Item Triggerはひとつのオブジェクトに複数つけることができます。
- 同様に設定し、Collision Event Typeを「Exit」、Valueのチェックをつけてください。

この状態でプレビューしてみます。Trigger3のコライダーで指定した範囲にプレイヤーやアイテムが入るとGimmick1が消え、範囲から出ると現れます。

On Collide Item Triggerについては以下の記事でも紹介しています。
その他のトリガー
Cluster Creator Kitには他にも乗り物に乗降したときやワールドに入室したときなど、多くの種類のトリガーがあります。詳しくは公式のCreator Kit ドキュメントを参照してください。
トリガーとギミックを使いこなすとさまざまな仕掛けをつくることができます。自由な仕掛けで楽しいワールドをつくってみましょう!