2024年10月9日(水)、clusterにてSUZURIとclusterによるコラボトークイベント「自分だけの『墨澄』でバーチャル空間 を楽しもう!」が開催されました。
今回のイベントは、メタバースにおいて重要なアバター文化を楽しんでもらうためのSUZURIさんとclusterによる協働の取り組みの一環として企画した、オリジナルグッズ作成・販売サービス「SUZURI(スズリ) byGMOペパボ」が2024年7月に無償配布を開始したオリジナル3Dアバター『墨澄(スミスミ)』ちゃんについてのトークイベントです。
clusterのPM・とみねさんをMCに据え『墨澄(スミスミ)』ちゃんの3DCGモデリング・テクスチャ作成を担当したYosshaさん、クリエイティブディレクションを担当したきりう(霧生/KeyLew)さんをゲストに制作秘話や活用方法などについてお話しました。
本記事では、イベントの模様を簡単にレポートとしてお届けします。
下記でアーカイブも公開しています。

『墨澄(スミスミ)』ちゃんって?
まずは登壇するYosshaさん、きりう(霧生/KeyLew)さんの自己紹介から。
Yosshaさんはフリーランスで活動するクリエイターですが、元々はなんと大学病院の看護師だったとのことです。メタバースをきっかけに3Dモデリングを始め、色々な企業で開発の手伝いをし、今ではフリーランスとして活動するようになったという経緯だそうです。
きりう(霧生/KeyLew)さんは3Dアーティストとして活動しているクリエイターです。元々はLive2Dという2Dのイラストを動かす技術を扱うデザイナーだったそうですが、Yosshaさんと同じくメタバースでアバター文化に出会い興味を持ったのをきっかけに、徐々に個人制作やメタバース向けの企画に関わるようになっていったそうです。
お二人ともメタバースをきっかけに3D分野に飛び込み、今では仕事として取り組むようになったというお話が印象的でした。

トークイベントは用意されたいくつかのテーマをもとに、とみねさんからおふたりに質問していく形で進められました。
最初は『墨澄』ちゃんについて。
『墨澄』ちゃんは人気イラストレーターのcoalowlさんのキャラクターデザインをベースに、きりう(霧生/KeyLew)さん・Yosshaさんにより制作されたアバターです。その特徴のひとつは無償でダウンロードできて、改変も自由にできる点にあります。「こんなに高クオリティなアバターを無償で……?」と思ってしまいますが、プロジェクトはどのようにスタートしたのでしょうか。
「もともとはSUZURIがリアルで展開しているのと同じように「誰でもバーチャル空間で簡単に作品がつくれる3Dグッズ制作ツールをつくりたい」というのがプロジェクトのスタートでした。そこから『たくさんの人につくった作品を届けるためにはどうすればいいのか?』という話し合いをする中で『いっそのことアバターをつくってみよう』という挑戦が始まりました。」(きりう(霧生/KeyLew)さん)
3Dグッズがあったとしてもそれをつけてみたり、飾ってみたりする場所がないことには上手く活かすことはできません。活かす場所としてメタバースが選択肢のひとつとしてありますが、生活するための自分だけのアバターを用意するのは大変です。
「色々な素敵なアバターがあると思うのですが、その中の選択肢のひとつになれば良いなと思って制作を進めていきました。」(きりう(霧生/KeyLew)さん)
また、色々な人の選択肢になるためにはコンセプトやデザインが重要になります。コンセプトやデザインは、色々な観点から検討したそうです。
「たくさんの人に愛されるような、 可愛くて親しみやすいキャラクターにしたいなという思いがありました。SUZURIさんとしても個人的にも『バーチャルファッション』を頑張りたいという思いがあったので、リアルなファッションの文脈にも近いテイストにしたいという考えもありました。
また、SUZURIには忍者スリスリくんという公式キャラクターがいるので、スリスリくんと一緒になると盛り上がるような『元気いっぱいな女の子』をイメージしてコンセプトを決めていきました。後は、SUZURIでつくることができるTシャツも似合うようなデザインにしたいというのも考えていましたね。
そのようにコンセプトやデザインを検討していく中で、以前からSUZURIを利用していたcoalowlさんの描く女の子がイメージと近いのではないかという話になり、思い切ってお願いしてみたところOKをキャラクターデザインを引き受けてもらえることになったんです。」(きりう(霧生/KeyLew)さん)

話は進み、実際の制作について。
コンセプトを定め、キャラクターデザインが決まり、そこからいかに3Dアバターとして制作していったのか、という質問がとみねさんからYosshaさんに投げかけられました。
「coalowlさんのイラストはセルアニメ調でCG感がないので、いかにイラストをそのまま3Dにするかを頑張りました。イラストとは異なりアバターは色々な角度から見られますし、一人称・三人称でも見た時の感覚が違ったりするので、どんな角度から見てもcoalowlさんの絵になるように気をつけてつくりました。」(Yosshaさん)
会場からは使用ソフトの質問なども投げかけられ(テクスチャはPhotoshopやSubstance painterを使用したとのことです)、『墨澄』ちゃんのコンセプトから実際の制作に至るまで深く知る機会になりました。
後半では、『墨澄』ちゃんのプロフィールについての質問があがりましたが、皆のアバターとなるためにあえてプロフィールを公開せずに自由に解釈できるようにしているそうです。こうした考え方からも『墨澄』ちゃんを多くの人に愛されるアバターにするための様々な工夫が伺えました。

改変で個性を出すと、楽しみが増える!
続くトークテーマでは、とみねさんからclusterで『墨澄』ちゃんのアバターになる方法やアクセサリー機能の紹介など、clusterでの『墨澄』ちゃんの楽しみ方を解説しました(こちらの記事で詳しく解説しています)。
会場では特別にその場で『墨澄』ちゃんになれるギミックを用意しました。すると、たくさんの『墨澄』ちゃんが集まる集会イベントのような風景に!
こうして同じアバターでも改変をして、それぞれの人のこだわりを見るのも楽しみ方のひとつです。

続くテーマは「『墨澄』の改変について」。
clusterでは、アクセサリーを使って気軽な改変を楽しむことができます。一方で、Unityなどを使うと、さらに色々な改変を楽しむことができます。
とみねさんが「どんな改変で楽しむのがおすすめなのか」とおふたりに伺うと、Yosshaさんはリアルとバーチャルで同じファッションを楽しむ「リンクコーデ」、きりう(霧生/KeyLew)さんは自分で描いたイラストなどをSUZURIでグッズ化して楽しむのもありではないかという話がありました。



リアルとバーチャルを繋ぐアバターの可能性
最後のテーマは「今後の『墨澄』やアバター活動の可能性」。
アバターがどのような存在になっていくか、まだまだ未知の可能性が多く秘められています。今後、色々な可能性を切り拓いていくかもしれない「アバター」について、どんな活動をしたいか、期待しているかクリエイターの観点からお話を伺いました。
「個人的には、皆さんの個性が見える活動を見ることができるのが一番良いなと思っています。アバターの改変もそうですし、『墨澄』ちゃんで配信するのもありだと思います。そういう風に皆さんがどんどん自分らしさを出して盛り上がることでメタバースがもっと楽しい空間になるのではないかと思っています。」(きりう(霧生/KeyLew)さん)
「個人的な意見ですが、メタバースは見た目であれこれ言われても気にしなくていいし、あれこれ言われないで良い場所だと思っています。なので、好きなことを好きなだけしてもらって、色々な見た目の方がいる空間を見ることができたらすごい楽しいなと思います。」(Yosshaさん)

この話を受けて、とみねさんは自身のアバターはリアルの自分ではなかなか挑戦できないピアスやタトゥーを入れていることに触れ「自分の身体ではあるけれどリアルの身体とは違う楽しさが許容されていることの良さ」について話しました。また、アバターの髪色を紫にしたことで、美容院に行った時にちょっと紫色を入れてみようかなという気持ちが生まれるなど、アバターがリアルの自分に影響を与えていると感じたそうです。
「メタバースの自分はもうひとりの自分というよりは拡張された自分だと思っていて、地続きに繋がっているんですよね。タトゥーやピアスもそうですし、髪を染めるのも自由なので、アイデンティティをどんどん出していって欲しいですね。」(きりう(霧生/KeyLew)さん)
Yosshaさんも「普段ネイルをしないけど、アバターではネイルを楽しんでいる」という来場者からのコメントを受け、男性だとなかなか挑戦しづらいネイルを楽しんでいる方のエピソードを紹介し、そのように色々なことに挑戦することで他者への理解が深まっていくのではないかと話しました。
このようにアバターの可能性は、ただファッションを楽しむだけではなく、気持ちの持ちようも変えてしまうという大きな影響力を持ちうるのではないか、色々な可能性に開かれる未来が感じられる話が展開されました。
終わり間際には、SUZURIさんのマスコットキャラクターである忍者スリスリくんから「SUZURIの取り組みが『リアルとバーチャルを繋ぐもの』であり、面白いことをたくらんでいくので注目してほしい」とのメッセージが読み上げられ、先のトークとも通ずる可能性を感じているSUZURIさんの意気込みが伝わってきました。

最後は、集合写真を撮影して、大盛り上がりのイベントを終えました。

Creators Guideでは、引き続き『墨澄』ちゃんに関連した基本的な解説・改変記事を公開していく予定です。「こんな情報が欲しい!」などあれば、ぜひ「#SUZURI #cluster #Sumi3D」をつけてXで投稿してみてください。





















