今回は、Tilt Brushを使って描いた世界をclusterワールドに導入する方法について紹介します。
Tilt Brushとは3Dの仮想空間で3Dの絵を描くことができるGoogleが開発したイラストレーションツールです。
2021年1月末に積極的な開発は停止となりオープンソース化していますが、VIVEやOculus Rift、Oculus QuestなどさまざまなVRデバイスで利用可能で、2000円弱(2021年6月時点)で購入し、利用することができます。
詳しくは公式サイトをご覧ください。
clusterでもTilt Brushで作成された、さまざまなワールドがアップロードされています。



#v雪メンバー:VR∞M部長のウォーリー、Ywwya、Mana、ひよこ師匠、kakisis、小江華あき、俵谷年彦)
このようにTilt Brushを使うと絵本のような世界をつくれたり、絵を描くように直感的にワールドをつくることができます。
イラストが得意な方やモデリングが苦手な方にもオススメです!
Unity環境の準備
まずはワールドをつくるためのUnity環境を用意します。
はじめてワールドをつくる方は下記をご覧ください!
- 「Unity」と「Cluster Creator Kit」を導入する
- ワールドを「cluster」にアップロードするために最低限必要な要素(SpawnPoint・DespawnHeight・Collider)を設定する
- 制作したワールドを「cluster」にアップロードする
この記事では
内のAssets/ClusterVR/Scenes内にあるMinimalSampleシーンを活用して作成していきます。
Tilt Brushで描いたものをエクスポート
最初にTilt Brushで描いたものを Unity上で扱えるように、.glb形式で3Dモデルをエクスポートする方法を紹介します。
まずはTilt Brushを開いて、好みのブラシを選んで自由に描いてみましょう。
- 描き終わったら、左手のメニューパネルを開き、Tilt Brushのモードを「Advanced Mode」にします。

- 再度、左手のメニューパネルから、「More Options…」を選びます。

- 「Labs」アイコンを選びます。

- ポップアップ表示されるウィンドウで「Export」を選びます。

エクスポートされたファイルはローカルフォルダの「PC > ドキュメント > Tilt Brush > Exports」に保存されています。

これで描いたものをエクスポートすることができました!
Unity + tilt-brush-toolkitでインポート
次はTilt Brushで描いたものをUnityに取り込みます。
tilt-brush-toolkitをインストールして、エクスポートした.glb形式のファイルをUnityにインポートすると自動的にshaderをつけてくれるようになります。

まずはtilt-brush-tooolkitをインポートします。
下記のリンク先で最新バージョン(画像ではv23.0.1)のtilt-brush-toolkit-UnitySDK-v23.0.1.unitypackageをクリックするとダウンロードすることができます。

事前にclusterにワールドをアップロードできる環境を用意しておきましょう。
新しく用意する場合は、Creators Guide のこちらの記事を参考に準備をお願いします。
ダウンロードが完了したら、Unityで準備したプロジェクトを開きます。
- 次に、Unityを開いた状態で、ダウンロードしたUnity packageファイルをProjectにドラッグ&ドロップするか、ダブルクリックします。
- すると、下記のウインドウが表示されるので、ThirdParty/Json-NET-for-Unityの項目のチェックを外した状態にして、Importをクリックしてください。
※Cluster Creator Kitに入っているdllファイルとの干渉を防ぐためにImportしないようにします。

tilt-brush-toolkitのインポートが完了したら、次にTilt Brushで描いた作品(.glb形式のファイル)をインポートします。
- ローカルフォルダの「PC > ドキュメント > Tilt Brush > Exports」からエクスポートした.glb形式のファイルをUnityのProjectにドラッグ&ドロップをするか、UnityのProject内で右クリックをして、「Inport New Asset…」をクリックしてインポートしてください。



Assetsに自分の描いたものが確認できたら.glb形式のファイルのインポートが完了です。
インポートしたものをScene内かHierarchy内にドラッグ&ドロップをすることで、配置することができます。

最後にワールドをアップロードしてプレイしてみます。

アップロードしたワールドでも確認することができました!
以上がTilt Brushで描いた作品をclusterにアップロードする方法になります。
Tilt Brushを使うことで、絵を描くようにワールドの制作ができます!
ぜひ自分の想像する世界を描いてclusterで遊べるワールドをつくってみてはいかがでしょうか。
入手方法などは公式サイトをご覧ください。