「cluster」では日夜さまざまな音楽イベントが開催されています。
その中にはオリジナル曲を制作し、バーチャル空間でライブをし続けるアーティストの方もいらっしゃいます。
バーチャルライブは、家からでも参加できる、アーティストさんがお客さんと一緒につくり上げていく「ライブ感」のある現場となっており、新しいシーンが生まれているとも言えます。
今回はそうしたバーチャルでの音楽活動を2019年から続けるバンド「memex」にインタビューしました。
memexは2021年5月から2022年4月にかけて、月1ワンマンライブを行うイベント『Serial live experiments』をclusterで開催。そして2022年7月31日には『Serial live experiments』を発展させた『Xanadu – Immersive Session Medium -』のオープニングイベントをclusterで開催しました。
精力的な音楽活動も特徴ですが、『Serial live experiments』『Xanadu – Immersive Session Medium -』では「ライブ空間」と称して、ライブをするための空間を自ら制作・アップデートさせ、オーガナイザーとしての役割も担っている点も注目ポイントです。


今回のインタビューでは、「バーチャルライブを普及させたい」と発信し続ける、彼らの活動のきっかけやバーチャルライブの魅力・課題、『Xanadu – Immersive Session Medium -』の制作意図についてお話を伺いました。

結成当初からバーチャル空間で活動し続ける「memex」
──今日はよろしくお願いします。色々とお話を伺えるのが楽しみです。
まずは、現在の活動について教えていただいてもいいでしょうか。
アラン
memexは2019年1月1日から活動開始しました。最近はclusterさんでのライブや、楽曲・MVの発表、Youtubeでの雑談配信などをメインに活動しています。
ぴぼ
あとはカバー動画とかを継続して出していますね。

──結成以来からバーチャル空間で活動するアーティストという認識で大丈夫でしょうか。
アラン
はい。2019年1月から2年半くらいはVRChatがホームという感じでしたが、月1ワンマンを始めた直近はclusterでの活動頻度が高くなりました。
──バーチャルで活動することになったきっかけはなんだったのでしょうか。
ぴぼ
きっかけとしては僕からアランを誘った形になります。Second Lifeで結成して音楽活動しているアーティストさんがいて。その方々を見て、バーチャル空間上での活動に興味を持っていました。
そこから2018年にVRChatが流行り始めた少し後くらいに「VRChatで音楽活動している人がいるよ」というのを知り合いに教えてもらって、自分もやってみたいと思ったんです。
それで「こういうのやりたいんですけど」ってアランに声をかけて、始めたという流れですね。
──なるほど。アランさんはぴぼさんから「バーチャルで活動してみませんか」と言われた時にどう感じたのでしょうか?
アラン
最初は正直あまりよく分からないまま「やります!」って言いました(笑)
それまで「バーチャル」ってキーワードが私の身近には全くなかったので、よく分からないまま飛び込んできましたね。
──バーチャル空間での活動を始めた当初はどのようなことを感じましたか?
アラン
バーチャル空間で活動しましょう、となったのが2018年の夏場くらいでmemexの活動開始前なんですけど、その時から「アラン」として弾き語りライブをやるようになったんです。それがバーチャル空間での初めてのライブ体験でした。
言葉にするのが難しいんですけど、なんていうか、リアルなリアクションを受けながらも温かみのある空間だなと思いましたね。

──なるほど。「人の反応が見える」みたいなところですかね。
アラン
そうですね。物理的には離れていながらも、リアルタイムで声援や拍手をもらえるというのが新鮮でした。あと、当時は今ほどバーチャル空間に人が多くなく、ある程度顔馴染みの人たちが集まっているような場所だったので、そういう意味でもアットホームな感じでしたね。
ぴぼ
小さめのカフェのライブみたいな空気感だったよね。
アラン
そう、わいわいライブできる空間。
──2018年後半から個人としてこうしたプラットフォーム上のバーチャル空間で活動しているって、活動歴としては結構長い方ですよね。
アラン
自分たちではそうは思っていなかったんですけど、最近徐々に歴が長いことを自覚するようになりました。
──memexとしてのファーストライブはいつごろだったのでしょうか?
アラン
2019年1月の『アルテマ音楽祭』ですね。
──二人でライブをするのと一人でやるのとは違いはあったのでしょうか。また『アルテマ音楽祭』は色々な方が参加される音楽イベントでしたが、そういう舞台に立ってみてどうだったのでしょうか。
アラン
少し脱線しちゃうんですけど思い出に残っているのは、当時私の自宅のネット回線環境が非常に悪くて、二人でライブするとインターネットがいつでも落ちそうな状況だったので、ハラハラしながらライブしてました。
一回落ちたよね本番中に。
ぴぼ
一曲やって落ちて、10分くらいかけて戻ってきて2曲目やるみたいな感じだったね。
アラン
そういう意味でも緊張したし、色々な人が出るイベントというのもあって凄く緊張しました。
──それだけのトラブルを最初に乗り越えたらある意味怖いもの無しですね(笑)
アラン
「落ちたらその時はその時」って思うようになりました。7月31日の『Xanadu』もそんな感じでしたね(笑)

バーチャルライブの魅力について──「新しい表現媒体として」「ライブ感」
──memexは4年近くバーチャルアーティストとしての活動を続けられています。それだけ続けられるバーチャルライブの魅力はどのようなものなのでしょうか。
ぴぼ
バーチャルライブの魅力は「現実に対して表現の余白が広い」ことだと思っています。
バーチャル空間だったら、会場すらライブ中に差し替えたりみたいなこととかもできますし、現実のライブだと音響機材等の技術的な制限で演奏者が一方的にお客さんに向かって演奏することにならざるを得ないんですけど、バーチャル空間ではお客さん全員が音楽を演奏する人になるライブとかも可能だと思っていて。
何というか、バーチャルライブは「表現するメディアとして現実のライブとはまったく別のもの」だと思っています。そういう意味でまだまだ色々なことができるから、そういうものを見たいなと思っています。
──なるほど。やっぱり現実のライブだとどうしても演奏する場所に縛られたり様々な制約がある。一方で、バーチャル空間だとその枠組みから設計し直すことができる。つまり、まったく違う自由度を持っているということですよね。
ぴぼ
そうですね。最近アランがよく「やってみたい」と言っているバーチャルライブがあるんですけど、お客さんがいるところを真ん中に置いて、三方向にステージを置いて、3人のアーティストが一曲ごとにそれぞれ演奏する…だっけ?
アラン
できたらいいなー、と思って勝手に想像しているだけなんですが、「3マンライブやります」となった際、いつもやってる転換式じゃなく、島(ステージ)が3つあってアーティストがそれぞれの島(ステージ)に立ち一曲ずつ回していく、という形式のライブができると面白そうだなーとか、そういうことは考えてますね。
──なるほど。
アラン
転換式の3マンライブだと目当ての人を観終わったら人によっては退出しちゃったりするので、今言ったような形式のライブができれば、それぞれの魅力を味わうことができてまた面白いかなと。
──ライブのやり方からも変えることができる可能性があるということですね。現実でそれをやろうとしたら、相当広い会場や大掛かりなセットが必要になりますもんね。
そうしたバーチャルライブの魅力を踏まえて、『Xanadu』を作る時に重視していたことはあったのでしょうか?

ぴぼ
『Xanadu』は、他のアーティストさんを招いてライブしていくことを想定してつくっていたので、特定のアーティストだけが映えるような演出をつくらないようにするということを意識してつくっていました。なので、解釈次第でどうとでも取れるような抽象的な表現だけをできるようになっていますね。


──そういうアイデアはぴぼさんが先導して考える形なんですか?
ぴぼ
そうですね。
アラン
私は気になったことがあったら相談するくらいです。
ぴぼ
システムが許す限り抽象化をやりたいみたいなことは方針として持っていて、それはかなり僕の我を通してもらった部分はありますね。『Xanadu』に限らずmemexの演出全体に関しては「それ現実でいいよね」って言われないように意識してます。
アラン
暗転入れる入れないについては特に議論しましたね。
──暗転は実装されてましたよね。
アラン
ぴぼさん的には嫌だったんだよね。
ぴぼ
嫌だったというか(笑)
設計思想の中にどう取り入れるかと言うのが難しいのと、あと技術的に取り入れるのもかなり難しくて、もちろんシェーダーとかをゴリゴリ書ける人だったら簡単に思いついたかもしれないんですけど。

──アランさんから見て、バーチャルライブの魅力はどのようなものでしょうか?
アラン
オンラインでのライブと言えば、Youtube配信だったり、他のプラットフォームを活用したものだったり色々あると思うんですけど、バーチャルライブは、お客さんとのコミュニケーションが同じ場所にあるというか…
ぴぼ
空間?
アラン
そう。同じ空間でコミュニケーションを取れるというところが、とても魅力に感じています。
──お客さんの反応が見れて、それに応答できること自体が魅力ということですね。
アラン
そう、そうですね。
元々私がリアルのライブハウスでバンドをやっていたので、お客さんの動きやエモーションに対してこちらが応えるというのもそうですし、曲のサビに入るときこちらが煽ったらお客さんが一緒に手上げてくれたりするというのが、私の思う「ライブ感」に繋がってくるポイントなんです。なので、それが自宅にいながらできるというのがとても魅力だと思っています。

「持続可能なライブ空間」をつくるための工夫
──今のアランさんのお話を聞いて、『Xanadu』のシステムではパーティクルのオペレーターとカラーオペレーターの二人がいて、リアルタイムで操作できるようになっていたことが頭に浮かびました。そういう部分はアランさんの言う「ライブ感」とも繋がる部分なのかなと思いました。
ぴぼ
そうですね。もちろんライブを楽しくするという部分で、生で何が起きるか分からないみたいな状況にその場で即興で対応できるというのが、生の表現として一番良いかたちかなと思っているのももちろんあります。
ぴぼ
ただ、その場でオペレーションするようにしているのは、もう一つ目的があって。
『Xanadu』をつくるきっかけ、『Serial live experiments』を月1でやり続けた理由にも繋がるんですけど、こういうバーチャル空間でのライブを持続可能な形にしたいという思いがずっとあって、それを実現するためですね。
「バーチャルならでは」だなと感じられるような魅力をつくる上でポピュラーなのは「パーティクルライブ」と呼ばれる、事前に曲に合わせて演出をつくっておく形だと思っているんですけど、それを持続的にやっていくのはかなり難しいと思っているんです。
パーティクルライブは1つの曲に対して準備をしても、2回目・3回目以降で新しい体験と思ってもらうためには、また演出を変えなければいけない。そう考えた時に制作コストがかなり高いんです。

ぴぼ
自分達だけでそれをやるならなんとかできるかもしれないのですが、他のアーティストさんにも出演してもらう時に、自分達だけゴリゴリにパーティクルライブがあって、他の人には演出がないという状態になってしまう。なので、『Xanadu』に関しては誰が出演してもその場で魅力的な演出をつけられるようにしたいという設計思想でつくっていますね。

──なるほど。
ぴぼ
収益的な面で持続可能にするためにこうした工夫が必要だと思っています。僕たちはバーチャルにそんなに興味ない人にも「バーチャルライブ良いなー」「うちもこれやりたいな」と思ってもらいたくて。
つまり、バーチャルライブをすることが音楽活動をやる上ですごくメリットがあるものだと思ってもらいたいんです。そのために、出演者がバーチャルライブをすることで知名度を上げたり、収益が出ているという状態にしたい。制作コストを下げて、日常的にそういったライブを行えている状態にしたいと考えています。
バーチャルライブを浸透させたい
──ブログでも「バーチャルライブを浸透させたい」と書かれていたのが印象に残っています。自分達の活動が広まるだけではなく、バーチャルライブ自体の普及を願っているのは、どういう理由からなのでしょうか。
ぴぼ
やっぱり、最初に言ったように「バーチャルならでは」の面白い表現というものを見たいし自分達もやりたいと思っているんです。ただ、それをするための環境がまだ整っていないと思っていて、それに近づくためにバーチャルライブの普及が必要だと思っています。
──そこで足りないものが、先ほどおっしゃっていた「持続可能性」。そして、持続的に活動するために低コストで収益を得ることができる構造を目指したのが『Xanadu』ということですね。
ぴぼ
そうですね。持続可能性があるバーチャルライブを通して、興味ある人たちが「メリットがある」と思って「自分達もバーチャルライブやりたいな」と参入してくれる人が増えてくれると良いなと思っています。

──活動約4年が経過して、バーチャルライブやバーチャルアーティストは増えてきたのか、肌感覚としてはどうなのでしょうか。
アラン
私が初めてバーチャル空間に入った2018年夏から見ると、見違えるくらい人が増えて、音楽をする方も増えているなと思います。当時は数えられるくらいしかなかったライブやイベントも、今は日夜行われているというか。
ぴぼ
全然把握しきれないもんね。
アラン
そうですね。なので、約4年前から見るとすごく賑わっている、と言えるのではないかなと思います。
ぴぼ
そうですね。僕も同じ感覚です。memexが浸透の一助になれてたらいいな、とは思っているんですが…
アラン
活動をする中で「memexのライブが観たくて機材買いました!」と言ってくださる方もたくさんいらっしゃったので、すごく嬉しいなと思うし、励みになっていますね。
──この約4年で応援してくれる方も色々な方が増えたということですよね。
アラン
そうですね。まず曲を聞いてくれる人がすごい多いなと思っていて。
リアル即売会のM3に出た時もすごく多くの方にCDをお手に取って頂いて、改めてこんなに曲聞いてくれる人たちがいるんだと気づきました。

──今回の『Xanadu』は3マンライブでしたが、ライブの対バン相手に誰を呼ぶかを考える時に色々な人の名前が出るようになってきているのもバーチャルライブの浸透度を表しているのかなと思いました。
「バーチャルでライブしませんか」という時に、最初にぴぼさんからアランさんが言われたように「どういうこと?」となる人もいるかもしれない訳で。そうではなく、普通に対バンが実現する状況が既にあるというのはすごい面白いなと思いました。
ぴぼ
ありがたいですね。
アラン
普段からVRSNSで暮らしている方もそうですし、3Dモデルを手に入れたVTuberのお友達や、リアルで活動しているアーティストさんなど、今度ここで対バンしたい!という話をした時に前向きな返答をくれたりするので嬉しいです。
──VTuberさんも3Dの身体を手に入れる方も多くなってきたなというのも感じます。


アラン
月1ワンマンを1年間もやっていると比較的周りの方が認知してくれていて、話すと分かってくれるというのは良い影響でしたね。
──イベントもどんな感じなのかある程度わかりますからね。
アラン
Twitterもうるさいし(笑)
──一方で、現在も課題だと考えていることはありますか?
ぴぼ
システム面に限るとチケッティングとかですね。やっぱり収益面含めた持続可能性に尽きるかなと思います。
──マネタイズの方法ということですね。
ぴぼ
自分達は「バーチャルライブが好き」って気持ちで続けられると思いますが、色々な人に入ってきてもらうとなるとそれだけでは難しいラインがあるかなと思っています。
先ほど言ったような技術的にもっと色々な表現ができるようになってほしい、というのはやっぱり持続可能性が成立したその先かなと思っています。今でもできるに越したことはないんですけど。
──最初に裾野を広げた上で、そのあたりが追求される方が良いということですね。
ぴぼ
そうですね。今やってみたいことでシンプルなのだとバーチャル空間でVR楽器を弾いて、それでアランさんに歌ってもらうというのはやりたいなーとずっと思っていますね。

「バーチャル」という枕はなくなっていく
──『Serial live experiments』『Xanadu』のclusterでの開催にあたり、clusterを知ったきっかけなどはあったのでしょうか。
アラン
VRChatをメインに使っていた頃にもライブをしたことあって。『meme森蚕(memeと森と蚕)』っていう。
ぴぼ
そうですね。memexとしては2・3年前にライブはさせてもらっていて。
知ったきっかけとなると、もう少し前ですね。2018年には勉強会でclusterを使ったりしてたんですよね。当時は大学院生だったんですけど、他の大学の人とプレゼン会するのによく使ってたって感じですね。
──そこからclusterを本格的に使っていただくようになったのは去年の『Serial live experiments』からですか?
ぴぼ
そうですね。
──clusterでやろうと思った理由はどのようなものだったのでしょうか。
アラン
人数だよね。
ぴぼ
あとは対応デバイスとイベントの開きやすさですね。

──VR機器で体験してもらうことよりも、バーチャルライブを色々なデバイスで体験してもらうために入り口を増やす方が大きかったってことですかね。
ぴぼ
そうですね。ただ活動の主戦場を切り替えたという感覚はあんまりなくて、広めるという目的のためにはclusterを使うのが一番いいなという感覚です。
他に色々なプラットフォームがあるので、そのプラットフォームでしかできない表現があるときはそれを使うって形になっていく感じになると思います。
──clusterでは最近、リアルでアーティスト活動されている方がバーチャルでライブをするというパターンが増えています。そのようにリアル/バーチャル同時並行でやっている方が増えているという実感があって、リアル/バーチャルをうまく使い分ける将来がだんだん近づいているのかなと感じていました。
それが他のプラットフォームでという話と連続する形になっていくというか、リアルとバーチャルをあんまり分ける必要がなくなる。違う表現ができる世界くらいのニュアンスになるのかもしれませんね。
ぴぼ
それで言うと、バーチャルアーティストの枕につく「バーチャル」みたいなものを最近はあんまりつけないようにしています。「アーティスト」と。
バーチャルでもライブするというのが、誰にとっても普通のことになったら多分「バーチャル」はつかなくなると思うので、外したって感じですね。
──「場所がバーチャル空間」ってだけのニュアンスになるってことですよね。
アラン
バーチャルライブが人を選ばずやれるものになれば、そうなると思います。
memexの在り方は、バーチャル空間に暮らしている人にもそうじゃない人にも親しみやすい感じにしたいと思ってますね。VRを知らなかった人がライブに来てくれるのも嬉しいし、もちろん知っている人がまた来てくれるのも嬉しいし。

今後は気軽にライブを開けるように
──最後に『Xanadu』の今後の展開について教えてください。
ぴぼ
基本的にはライブをとにかく気軽に開けるようにつくったので、理想を言うと「明日やろうかな。やるか。」みたいな感じでライブを開催できたらいいかなと思っているのが一つです。
あとはシステム的にその場で何が起きるかわからないものに対して対応しやすいつくりになっているので、その場で出演したい人を募るオープンマイク的なものも仕組み上やりやすいので、やってみたいなと思っています。
実際の運用上の課題とかはもちろんあると思うんですけど、できたら面白いかなと。
アラン
そうですね。やってみたいことは、飛躍すると先程お話した3つの島(ステージ)での3マンライブのような案があるんですが、本当にやるとなると大変そうなのでそれはそれとして置いておいて。
ぴぼさんの話の視点でいくと、memexのライブではスタッフさん・出演者さんを募集していて。
去年一年間は、カメラマンとしてじぇしかさんという方が入ってくださってたんですけど、今回カメラマンはikkiさんという方に入って頂いてて、ikkiさんはその募集に応募してくださった方なんです。
他にも様々なポジションのスタッフとして応募してくださった方がいらっしゃって、「まだイベントに関わったことはない」「経験はないけど興味がある」という方も多かったんですよね。
いきなりイベント本番に関わるとなると不安やプレッシャーもあると思うので、1つ前のライブでは、これまで関わってくださっていたじぇしかさんがメインで撮影担当、ikkiさんが裏でテスト撮影という形でまず取り組んでたりして。今後もそのように、memexのライブが一つの現場というか機会というか、新しいスタートを切る何かのきっかけになると良いのかなと思ったりしています。
──そこから新しい職能として、バーチャルライブの現場のオペレーターが出てくると面白そうですね。持続可能性の話が繋がれば、そういう方が活躍できる世界もどんどん出てくるのかなと思いました。
アラン
『Serial live experiments』では約一年間ほぼ属人化してしまっていて、月1ワンマンはスタッフさんの予定が合う日で開催するという感じになっていたので(笑)
今後もっと気軽にやるにはスタッフさんが何名かいらっしゃった方がやりやすいのかなと思ったりはしています。
──気軽にmemexのライブが開催されている将来をお待ちしております。
今日はインタビューありがとうございました!
