今回はParticle Systemを使って、桜の花びらが舞い散る表現をつくってみましょう。
テクスチャを変えることで落ち葉など季節に合わせた表現もできます。

今回の作例はテンプレートワールドに含まれるアセットを使用します。
すでにつくっているプロジェクトに使いたい場合は、別途テクスチャ(画像)を用意するか、テンプレートプロジェクトのフォルダを開いて以下のファイルをプロジェクトにインポートしてください。
Assets/ClusterCreatorKitTemplate/Music/Textures/Particle/Flower2.png
花びらのマテリアルを作成する
まず、桜の花びらをParticleとして表示するためのマテリアルを作成します。
- Projectウインドウを右クリックし、Create>Materialを選択して新規マテリアルを作成します。
- 作成したマテリアルを選択してInspectorを確認します。
- 最初にShaderをParticles>Standard Unlitに変更してください。
- ※Particle Systemでマテリアルの色を変更・変化させるためにはParticles系シェーダーを使う必要があります。
- 続いてマテリアルの各項目を以下のように設定します。
- Rendering Mode:Cutout
- Albedo:上で説明したテクスチャを設定(左側の四角い部分にドラッグ&ドロップ、または◎ボタンから選択)

パラメータ設定
今回設定するパラメータの一覧を掲載します。
後ほどひとつひとつ解説していくので、まずは同じように設定してみてください!
- Hierarchyを右クリック、または上部メニューのGameObjectから、Effect>Particle Systemを選択して新しいParticle Systemオブジェクトを作成します。
- 作成したら、まずはオブジェクトの位置と向きを調整しましょう。
- TransformのPositionを置きたい場所(この位置から花びらが落ちてきます)に移動してください。
- また、RotationのXを90にして、下向きにParticleが出てくるようにします。
- Particle SystemのInspectorで、パラメータを以下のように設定します。
- Rotation over Lifetime, Rendererの各モジュールにチェックがついて有効になっていることを確認してください。
- Start Speed:0
- Start Size:0.1
- Start Rotation:▼からRandom Between Two constantsに変更し0と360に
- Start Color:桜色
- Gravity Modifier:0.01
- Rotation over Lifetimeモジュール
- Angular Velocity:▼からRandom Between Two Constantsに変更し-180と180に
- Rendererモジュール
- Material:上で作成したマテリアルを指定(ドラッグ&ドロップまたは◎から選択)

設定できたら実行して見た目を確認してみましょう。

各パラメータの解説
ここから各パラメータについて解説していきます。
パラメータをいじると、どんな変化が起きるのかを実際に操作しながら試してみてください。
勢いを変える──Start Speed
Particleが発射された時の速度を設定します。花吹雪のように勢いよく舞い散る場合は0より大きくしてもいいかもしれません。

花びらの大きさを変える──Start Size
Particleの大きさを変えます。

花びらの角度を変える──Start Rotation
Particleが現れた瞬間の角度を変えます。
今回はランダムに舞い散る花びらなので、0から360°の範囲でランダムになるようにしました。
花びらの色を変える──Start Color
Particleの色を変えます。
テクスチャに色をつけてもいいのですが、無彩色(白・灰・黒)のテクスチャを使ってParticle System側で色を変えると、(今回は使いませんが)色をランダムにしたり変化させたりといったことができます。
落ちる速さを変える──Gravity Modifier
重力の大きさ(倍率)を設定できます。大きいほど速く、小さいほど遅く落ちることになります。
今回はゆっくりと舞い落ちる花びらなので、小さな値にしておきます。

花びらを回転させる──Rotation over Lifetimeモジュール
Particleが回転する動きを角速度(1秒間に回転する角度)で指定します。
Random Between Two Constantsを使って、それぞれの花びらごとにランダムな回転をするようにしました。
表示方法を設定する──Rendererモジュール
RendererモジュールではParticleの表示方法や、マテリアルを設定することができます。
今回はマテリアルを変更して、花びらのテクスチャが表示されるようにしました。
マテリアルを変更する
今回はCluster Creator Kit Templateに含まれる花びらのテクスチャを使って桜が舞う表現をつくりました。
Cluster Creator Kit Templateの同じフォルダには、葉っぱなどのテクスチャも含まれています。
マテリアルのテクスチャを変更し、またParticle SystemのStart Colorを変更すると、落ち葉などの表現もつくることができます。

他にもNoiseモジュールを使ってランダムな動きをつけたり、Shapeモジュールで出現範囲を変える、Velocity over Lifetimeモジュールで風に乗る動きを付けるなどの工夫で、ワールドに合った表現をつくってみてください。
今回はParticle Systemを使って桜や葉が舞い散る表現を作成する方法を紹介しました。
マテリアルを変更して様々なものを表現してみましょう!