今回はUnityの機能である「Particle System」を使って、電灯の周りを小さな虫が飛び回っているような表現をつくってみます。
夜の雰囲気のワールドなどに設置してみると雰囲気が出るかもしれません。

パラメーター設定
今回設定するパラメーターの一覧を掲載します。
後ほどひとつひとつ解説していくので、まずは同じように設定してみてください!
- Hierarchyを右クリック、または上部メニューのGameObjectから、Effect>Particle Systemを選択して新しいParticle Systemオブジェクトを作成します。
- 作成したら、まずはオブジェクトの位置を調整しましょう。TransformのPositionを電灯などがある位置に移動してください。
- Particle SystemのInspectorで、パラメーターを以下のように設定します。
- Emission, Shape, Velocity over Lifetime, Color over Lifetimeの各モジュールにチェックがついて有効になっていることを確認してください。
- Start Lifetime:1
- Start Speed:0
- Start Size:0.05
- Emissionモジュール
- Rate over Lifetime:5
- Shapeモジュール
- Shape:Sphere
- Velocity over Lifetimeモジュール
- Orbital:右端の「▼」から「Random between Two Constants」を選択し、X, Y, Zをそれぞれ「-1」「1」
- Color over Lifetimeモジュール
- Gradient Editorで上のマーカーを追加・編集し、「透明→不透明→透明」と変化するように
- Emission, Shape, Velocity over Lifetime, Color over Lifetimeの各モジュールにチェックがついて有効になっていることを確認してください。

設定できたら実行して確認してみましょう。

各パラメータの解説
ここから各パラメータについて解説していきます。
パラメータをいじると、どんな変化が起きるのかを実際に操作しながら試してみてください。
見えなくなるまでの時間を変える —Start Lifetime
Particleが発生してから消えるまでの時間(秒数)を設定します。
光の当たる範囲に出たり入ったりしながら飛び回る虫を、短い時間で消えるParticleで表現します。

飛び出す勢いを変える —Start Speed
Particleが発射された時の速度を設定します。後述の「Shape」が「Sphere」の場合は、外向きに飛び出す速度になります。
今回は後述の「Velocity over Lifetime」モジュールで速度を調整するため、Start Speedは0にしておきます。

虫の大きさを変える —Start Size
Particleの大きさを変えます。
ここでは定数で指定しますが、例えばRandom between Two Constantsでランダムな大きさにすると、様々な大きさの虫が集まっているようにも見えます。

虫の現れ方を変える —Emissionモジュール
「Rate over Time」で1秒間に発生するParticleの数を設定できます。

虫が現れる範囲を変える —Shapeモジュール
ShapeモジュールではParticleの発生範囲や飛んでいく向きを設定できます。
「Shape」を「Sphere」に変更すると、球状の範囲にParticleが発生するようになります。
「Radius」の項目で範囲の大きさを変えられるので、ワールドに合わせて調整してみましょう。

虫の動きを調整する —Velocity over Lifetimeモジュール
Particleが現れてから消えるまでの速度や移動方向を設定します。
Orbitalは各軸上を周回する動きの速度です。
Random between Two Constantsにすることで、ランダムに飛び回っているような動きをつくることができます。

色や透明度の変化を設定する —Color over Lifetimeモジュール
グラデーションを設定することで、Particleが出現してから消えるまでの色や透明度の変化を設定できます。
Gradient Editorでグラデーションの上側をクリックすると透明度のマーカーを、下側をクリックすると色のマーカーを追加できます。

Paritcleの動きを工夫することで、様々なものを表現することができます。
Velocity over Lifetimeモジュールは直線方向だけでなく回転などの動きもつくることができるので、組み合わせて様々な動きをつくってみてください。