爆発の表現をつくる【パーティクル作例】

今回はUnityの機能である「Particle System」を使って、爆発の表現をつくってみましょう。

Particle Systemは継続的にParticleを発生させるだけでなく、ある瞬間にまとめて発生させることもできます。
例えば、オブジェクトを出したり・消したりするギミックと組み合わせると、迫力のある演出ができるようになります。

パラメータ設定

今回設定するパラメータの一覧を掲載します。
後ほどひとつひとつ解説していくので、まずは同じように設定してみてください!

  • Hierarchyを右クリック、または上部メニューのGameObjectから、Effect>Particle Systemを選択して新しいParticle Systemオブジェクトを作成します。
  • Particle SystemのInspectorで、パラメータを以下のように設定します。Emission, Shape, Velocity over Lifetime, Size over Lifetimeの各モジュールにチェックがついて有効になっていることを確認してください。
    • Start Lifetime:1
    • Start Speed:0
    • Start Size:5
    • Start Color:赤またはオレンジ
    • Emissionモジュール
      • Rate over Lifetime:0
      • Burstsの+ボタンで項目をひとつ追加
    • Shapeモジュール
      • Shape:Sphere
    • Velocity over Lifetimeモジュール
      • Radial:右端の▼を選択してCurveに変更し、Curve Editorで右下がりの曲線を選択。最大値を5に
    • Size over Lifetimeモジュール
      • Size:Curve Editorで右下がりの曲線を選択

設定できたら実行して見た目を確認してみましょう。一定周期で爆発を繰り返すようになっています。

各パラメータの解説

ここから各パラメータについて解説していきます。
パラメータをいじると、どんな変化が起きるのかを実際に操作しながら試してみてください。

爆炎の残る時間を変える──Start Lifetime

Particleが発生してから消滅するまでの時間を設定します。
小さくすると爆炎が早く消え、大きくすると長く残るようになります。

爆炎の広がる速度を変える──Start Speed

Particleが発射された時の速度を設定します。
今回はVelocity over Lifetimeで速度を変化させるので、こちらは0にしておきます。

爆炎の大きさを変える──Start Size

Particleの基本の大きさを変えます。

爆炎の色を変える──Start Color

Particleの色を変えます。

爆炎の現れ方を変える──Emissionモジュール

EmissionモジュールではParticleの発生の仕方を設定します。
Burstsを設定すると、ある瞬間に一定数のParticleを一度に発生させることができます。

爆炎の現れる範囲を変える──Shapeモジュール

ShapeモジュールはParticleの発生範囲を設定します。
Sphereを選択すると、球状の範囲から外に広がるようにParticleを発生させることができます。

爆炎が広がる速度を変化させる──Velocity over Lifetimeモジュール

Velocity over LifetimeモジュールはParticleの速度を設定します。

Curveを選択することで速度変化を表現することもできます。
Radialは中心から外向きの速度を設定します。爆風は初速が一番大きいので、右下がりの曲線を選択します。中でも下に膨らんだ曲線を選ぶと、空気抵抗で急速に減速する様子が表現できます。

爆炎の大きさを変化させる──Size over Lifetimeモジュール

Particleの大きさを変化させます。飛び散った爆炎が自然に消えていくよう、次第に小さくなる曲線を選択します。

一度だけ爆発するようにする

このままだと繰り返し爆発するようになっていますが、これを一度だけ爆発するようにしてみます。

  • Particle Systemの設定項目で、Loopingのチェックを外してください。

この状態だとワールドに入室したときや、Particle Systemが非アクティブからアクティブになったときに一度だけ爆発するようになります。
オブジェクト・照明を出したり消したりするスイッチをつくる」の記事などを参考に、アクティブ状態を切り替えるギミックをつくってみましょう。

マテリアルを変更すると、よりリアルな爆発をつくることができます。炎のように光を発するものを表現する場合はAdditiveを利用するのがオススメです。

今回はParticle Systemを使って爆発の表現を作成する方法を紹介しました。

ギミックと組み合わせて、特定のタイミングでParticle Systemをアクティブにする仕組みをつくると効果的な演出になります。ゲームなどをつくる場合に試してみましょう!

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