「サブ音声」を使ってみよう──マイクとは別の音声出力を可能にする機能「Speaker」コンポーネントを設定する

clusterのワールド・イベントで、マイクとは別に音声を出力できる「サブ音声」が使えるようになりました!

この機能を使うと、例えばワールド全体にアナウンスを流したり、音楽イベントで出演者のアバターではなくスピーカーの位置から音を流したりといったことができるようになります。
今回の記事では、詳しい使い方を紹介していきます。

サブ音声が利用できるワールドの作成にはCluster Creator Kit v2.3.0以上へのアップデートが必要です。

「サブ音声」を使用するにはSpeakerコンポーネントが必要です

サブ音声を出力するためには、ワールドにSpeakerコンポーネントがついたオブジェクトが必要です。
実際に設置してみましょう。

  • Hierarchyを右クリック、または上部メニューのGameObjectからCreate Emptyで新しい空のGameObjectを作成します。
  • 追加したGameObjectのInspectorで、Add ComponentからSpeakerコンポーネントを追加します。
    • Speakerコンポーネントを追加すると、自動でAudio Sourceコンポーネントが追加されます。このAudio Sourceの設定を変更すると、サブ音声として流れる音の聞こえ方も変化します。

ワールドでの使い方

ワールドでサブ音声を利用する方法を解説します。

  • 会場にサブ音声を出力する場合は、画面左上のファイル出力メニューから「サブ音声を出力」を選択します。
  • 表示されたパネルで「会場に出力」を有効化すると、アバターではなく会場に設置したSpeakerオブジェクトから音声が出力されるようになります。
  • 「高度なマイク設定」を開くと、通常の音声出力とサブ音声の出力設定を個別に変更することができます。

Speakerを設置していないワールドでは出力されません。

サブ音声を出力中はアバターからは音声が出力されません。

サブ音声はスクリーンへの投影と同様にワールドでは全員が、イベントではスタッフまたはゲストのみが利用できます。

サブ音声はAudio Sourceの設定の変更が可能!

サブ音声はAudio Sourceの設定を変更することで聞こえ方を調整することができます。
試しに聞こえる範囲を変えてみましょう。

  • Speakerと同じオブジェクトのAudio Sourceで、以下のように設定を変更してください。
    • Spatial Blend:1(3D)
    • Volume Rolloff:Linear Rolloff
    • Min Distance:5
    • Max Distance:10

他のプレイヤーと一緒に確認してみましょう。
サブ音声に出力した音声が、Speakerオブジェクトの近くでしか聞こえなくなります。

例えば、Audio SourceのSpatial Blendを3Dに設定すれば、音楽イベントなどで出演者のアバターからではなくステージの前に設置したスピーカーの位置から音を流したりといったことができるようになります。

2Dに設定してワールド全体に聞こえるようにすればイベントでなくても全体アナウンスを流すことができたりもします。

Audio Sourceには他にもさまざまな設定項目があります。
詳しくは以下の記事も参考にしてください。

通常の音声と異なりAudio Sourceの設定も細かく変更できるので、音声を使ったより幅広い表現を試してみてください!

記事をシェアしてワールド制作を盛り上げよう!