ワールドに音を流せるAudio Sourceですが、設定項目が多く難しい印象もあります。
今回はそんなAudio Sourceの用途ごとのオススメ設定を紹介していきます!
Audio Sourceとは?
Audio Sourceはワールド内に音を流すことができるコンポーネントです。
聞こえる範囲やエフェクトのかかり方など多くの項目を設定することができます。
Audio Sourceの基本的な使い方については以下の記事を参考にしてください。
全体BGMを流す場合

もっともシンプルなパターンです。
ほぼ初期値のままですが、「Loop」にチェックをつけてください。これでBGMをエンドレスにループ再生することができます。
音量も調整しておきましょう。音量は「Volume」の値で変更できます。
Unity上で再生ボタンを押してプレイモードに移行し、Statisticsを確認します。
Audio>Levelが-40db前後になるくらいが目安です。
プレイモード中に変更した設定はプレイモード終了時に元に戻ってしまうので、調整した値を覚えておいて必ず終了後に再設定しましょう。

Play On Awakeという項目にも注目しましょう。
こちらにチェックが付いていると、ワールド入室時に自動的に再生が始まります。
BGMならチェックを付けたままでいいでしょう。
Play On Awakeのチェックを外し、Play Audio Source GimmickとOn Join Player TriggerなどによってBGMの再生を開始する方法もあります。
特定の範囲内だけBGMを流す場合

エリアごとに異なるBGMを鳴らすなど、特定の範囲内だけBGMを流したい場合があります。
その場合は以下のように設定しましょう。
「Spatial Blend」を「3D」にしておきます。これで距離減衰がかかるようになり、範囲内でのみ音が聞こえるようになります。
Spatial Blendを3Dにすると音が立体的に表現され、音源の位置に合わせて左右のパンがかかるようになります。
BGMとしては不自然なので、「Spread」を180にしてパンがかからないようにしましょう。Spreadは音の広がる角度です。180°広げることで左右両方からまんべんなく聞こえるようになります。
さらに、「Doppler Level」を0にしておきます。
このパラメータが大きいとプレイヤーの移動速度によってドップラー効果がかかり、音が変化して聞こえてしまいます。
こちらもBGMには不自然なのでドップラー効果がかからないようにしておきましょう。
最後に、「Volume Rolloff」「Min Distance」「Max Distance」で聞こえる範囲を調整しましょう。
Volume Rolloffを「Linear Rolloff」にした状態で、Min Distanceに音が小さくなり始める距離、Max Distanceに完全に聞こえなくなる距離を入力します(単位はメートル)。
効果音を鳴らす場合

効果音は音源の位置から遠ざかるほど小さくなるようにすると、みんなで遊ぶときに自然です。
さらに位置関係などによって立体的に聞こえるようにしておきましょう。
もちろん作りたいワールドによっては全体に聞こえるようにしてもいいでしょう。その場合は前述のBGMと同じ設定でLoopのチェックを外すのがオススメです。
まず、効果音は必要な時に一度だけ鳴るよう、「Loop」のチェックは外しておきます。
「Spatial Blend」は「3D」に、「Spread」「Doppler Level」はデフォルトのままにして、「Volume Rolloff」「Min Distance」「Max Distance」で聞こえる範囲を調整します。
MinとMaxの間に幅を持たせて、遠ざかるほど音が遠くなるようにするのがオススメです。
Audio Sourceは設定項目が多く、難しい印象もあります。
デフォルトのままでも機能しますが、それぞれのパラメータの意味を理解して適切に設定するとワールド体験がより豊かで快適になるので、試してみましょう。