
今回はBlenderでどんどんモデルを自作したい!という方向けにキッチンのつくり方を解説していきます!
今後キッチン雑貨を作る記事も書く予定なので是非一緒につくってみてください。
これよりも簡単にできる椅子と机のつくり方も紹介しています。
Blenderを使うのが初めての方はそちらを先につくってみるのがおすすめです!
今回の記事では「ベジエカーブ」「ソリッド化」という機能を使っていくので、これらの機能を使ってみたいと思っていた方はぜひ参考にしてみてください!


解説なので数値入力していきますが大きさはお好みです。
比率を変えてオリジナリティを出してもいいですね。
今回の環境
・Windows
・Blender3.3
Blenderの導入方法や操作手順は下記の記事で解説しています!
土台をつくる
まずは2mの立方体を追加し、編集モードに切り替えYとZ方向を短くし、80センチにします。
- 立方体を追加「Shift+A→立方体」
- 編集モードに切り替え「Tab」
- Y方向で縮小「S→Y→0.4」
- Z方向で縮小「S→Z→0.4」

- 複製して上にも配置します「Shift+D→Z→1.5」

作業スペースをつくる
コンロ部分をつくる
60センチの立方体を追加しお好みで薄くしてからベベルをかけてスムーズシェードに切り替え左側に配置し土台と重なる部分の頂点を削除します。
今回は一部のみかけたいのでモディファイアーではなく編集モードのままCtrl+Bで選択物だけにかけました。
- 立方体を追加「Shift+A→立方体→0.6」
- 薄く縮小「S→Z」
- ベベル「Ctrl+B」
- スムーズシェードはかけたいものを選択しヘッダーから


なめらかで優しい印象になりました!
最後にキッチンの台の部分に重なった下の不要な部分を削除しておきます。
- 選択した頂点を削除「選択→X→削除」

シンクをつくる
シンクはキッチン台をブーリアンでくり抜いてつくっていきます。
まずは、くり抜くためのモデルを用意します。
オブジェクトモードに切り替え、60センチの立方体を追加し、IHのときと同じようにベベルをかけ、スムーズシェードに切り替えます。
奥行きと高さ、位置を調節してから、土台のオブジェクトにブーリアンモディファイアを追加してくり抜きましょう。
シンクの奥に蛇口を設置するのでそのスペースを開けておいてくださいね!
- 立方体を追加「Shift+A→立方体→0.6」
- 編集モードに切り替え「Tab」
- 奥行きを縮小「S→Y」
- 位置を変更「G→X/Y/Z」
- ※軸を指定して動かし、正面と横から確認するのがわかりやすくておすすめ!
それでは、ブーリアンでくり抜いていきます!
- オブジェクトモードに切り替えて土台オブジェクトを選択し、モディファイアープロパティからブーリアンを追加
- スポイトマークをクリックして先ほどつくった立方体を選択しましょう

立方体を選択した状態で非表示にしてみるとくり抜かれてるのがわかります。
- 非表示「H」
- 再表示「Alt+H」
非表示・再表示はオブジェクトモードと編集モードどちらでも使えるので、これでもっと時間短縮に繋げ楽しくモデリングしましょう!

蛇口をつくる
蛇口のような曲がったオブジェクトのつくり方は色々ありますが、今回はベジエカーブを使っていきます。ベジエカーブは蛇口やケーブルのような細長くて曲がったオブジェクトをつくる時に便利です!
- オブジェクトモードに切り替えてから
- カーブ>ベジエを追加「Shift+A→カーブ→ベジエ」

原点に追加されたので見えていませんが
- 編集モードに切り替え、「G→Z」でキッチンの作業スペースの上に移動させてみましょう

黒い線の先に3つの点がついた赤い棒がでてきました。
この赤い棒のことをハンドルと呼びます。
3つの点は個別で選択でき、真ん中を選択しているとハンドルの位置・大きさの編集ができます。
端の点を選択するとハンドルの長さの変更と回すことができ、ひねりを加えることができ、Rの回転・Gの移動どちらでもハンドルの編集をすることができます。
全選択するとカーブ全体を回転させたり大きさを変更することができます。

押し出しと同じEキーでハンドルを追加し、より細かくひねりを加えることも可能です。

では蛇口をつくっていきましょう!
まずわかりやすいように筒をつけます。
- オブジェクトデータタブ>ベベル
- 深度で輪の大きさ、解像度でどのくらいの頂点数で割るかを決めることができます

今回は深度0.01m、解像度3にしました!
移動・回転・押し出しを使って形をつくっていきます。

- 縦の分割数はオブジェクトデータタブ>アクティブスプライン>解像度Uで変更できます。
無駄にハイポリゴンにならないように調節しましょう。

今回は9にしました!
それではカーブからメッシュに変換して水を出すためのハンドルを付けましょう
- カーブをメッシュに変換
- オブジェクトモードに切り替え、右クリック
- オブジェクトコンテクストメニュー>変換>メッシュ

メッシュになりました!
先程カーブを変換したオブジェクトに少し装飾を加えます。
円柱・立方体を使いハンドルを付けます。

これでシンクと蛇口の完成です!
収納スペースの扉
中のスペースまでつくりませんが扉っぽく見えるようにブーリアンを使い、土台にみぞを入れていきます。
このようにモデリングでは見た目がそれっぽく見えればいいのか、中身までちゃんとつくるかを条件によってつくり方を変えていきます。中身まできちんとつくると必然的にポリゴン数が増えるので、clusterで使う場合などは見た目を優先するという方法の方が良いかもしれません。
今回みぞの幅は0.002mで統一しています。
- シンクをくり抜くために用意したオブジェクトを選択し
- 編集モードに切り替え、ぶつ切りにしたいところに0.002mの立方体を配置していき、ブーリアンモディファイアーを適用させます

適用させた後、くりぬくためにつくったオブジェクトは削除しましょう。
次に扉っぽく分けていきます。
- 新しく立方体オブジェクトを追加し、土台にもう一度ブーリアンモディファイアを追加して、適用しましょう!

簡単にみぞを付けただけですが、収納スペースがあるように見えるようになり一気にリッチになりましたね!
最後に取っ手を立方体でつくり、つけてみましょう。
- 立方体を横に伸ばし、ループカットしたところを押し出して扉と接続させます

一気にキッチンっぽくなりましたね!
換気扇をつくる
最後に換気扇をつくっていきます。
換気扇はオブジェクトを分割してソリッド化モディファイアーを使ってつくっていこうと思います。
- 「換気扇部分を選択→P→選択」

そのままだと2つのオブジェクトを選択しているので、一旦オブジェクトモードに切り替えて分割した換気扇オブジェクトのみを選択し直して、編集モードに切り替えましょう。
- 下の手前側の頂点を動かして 下の面を削除します

全体のバランスを見て編集するといい感じになると思います。
次にソリッド化モディファイアーを追加します。
ソリッド化モディファイアーとは
オブジェクトに厚みをつけることができます。
編集モードの押し出しなどでもできますが、他のモディファイアーと同様、後からでも編集可能なので便利です。
- モディファイアプロパティ>モディファイアーを追加>ソリッド化
- 厚みは幅のパラメーターを変えることで編集できます
- 今回は0.05mにしました
- 厚みは幅のパラメーターを変えることで編集できます

モディファイアーを適用させた後、天井をおろします
- 「面選択→G→G→下におろす」
- Gを2回入力すると辺をスライドできます
- 間違えて外側の天井を選択しないように注意しましょう

換気扇ぽくなりましたか?
原点の編集
このままだと地中に埋まったキッチンになってしまうのでメッシュをワールド原点より上に動かします。
- まずはオブジェクトを統合します
- オブジェクトモードに切り替え、すべてのオブジェクトを選択しますがBlenderでは最後に選択したオブジェクトに統合されるので、最後に土台を選択してから「Ctrl+J」で統合します

ひとまとまりになりました!
- 編集モードに切り替え、底の4つの頂点を選択し
- 「Shift+S→カーソルを選択物」で3Dカーソルを底の中心にもってきます
- オブジェクトモードに切り替え
- ヘッダーメニュー>オブジェクト>原点を設定>原点を3Dカーソルへ移動
- 最後にプロジェクトプロパティのトランスフォームのZを0にします

これできちんと地上に立ちました!

お疲れ様でした!これで今回のモデリングは終わりです!
この後は下記の記事が参考になると思います!
今回使ったカーブや色々なモディファイアーを使ってより自分のつくりたい物に挑戦してみてくださいね。