今回はBlenderのクロスシミュレーション機能を使って、シワなどがある、リアルなクッションをつくります。

今回の環境
・Windows
・Blender3.3
クロスシミュレーションとは?
衣服や旗などの布の動きをシミュレートする技術。よりリアルな動きのあるものがつくれます。
クロスシミュレーションを使うと動作が重くなる可能性があります。
こまめにデータを保存しておきましょう。
今回も動画を用意していますので、細かい操作はこちらでご確認ください!
下準備をする
- まずクッションの元になる立方体を追加します
- 編集モードに切り替え、Z方向に縮小させます
- 今回は0.4mの立方体を0.05mに縮小しました

- 次にサブディビジョンサーフェスモディファイアーを追加します
- シンプルに切り替え、ビューポートのレベル数とレンダーを4にし、適用させましょう
サブディビジョンサーフェスモディファイアーとは
メッシュを分割し、滑らかな形にすることができます。編集モードで細分化などでもできますが、他のモディファイアーと同様、後からでも編集可能なので便利です。

こうなればOK
モディファイアーを適用したあとのこのタイミングでUV展開をするのがおすすめです!
UV展開について解説している記事はこちらです!
クロスシミュレーションを入れる
- 物理演算プロパティにあるクロスをクリックし追加します

すると下に設定項目がずらっと出てきます。
今回は
- 布の硬さ
- 圧力
- フィールドの重み
の値を変更してシミュレーションしていきます。
布の硬さ
クロスはたくさんの設定項目を変更することにより、布の硬さを変更することができますが、Blenderには初めからプリセットがあるので、簡単に設定をすませることができます。
- 上のクロスの横にあるクロスプリセットから絹を選択します

圧力
圧力は閉じたメッシュ内に気体や液体で満たされたものをシミュレートします。
- 下の方に圧力タブがあるのでチェックをつけて有効にし、圧力の値を0.8にします

フィールドの重み
- 一番下にフィールドの重みタブがあるので開き、このままだと重力で下に落ちていってしまうので重力の値を0にします。

- 最後に右クリックでスムーズシェードに切り替えましょう

シミュレートする
- シミュレートをするためにワークスペースにタイムラインを追加します
- 画面を分割し、エディタータイプを3Dビューからタイムラインに切り替えます

さっそくスペースキーを押して再生してシミュレートしてみましょう!
再生し終わったらもう一度スペースキーを押して停止させ、好みの大きさのところまでスライダーを移動させましょう。

ふっくらしてクッションの形になりました!
- 最後にモディファイアープロパティからクロスを適用しましょう
- クロスシミュレーションを行うと、自動的にモディファイアーにクロスが追加されています
サブディビションサーフェスを適用した後にクロスを適用しないと、結果がおかしくなる場合があります。

ポリゴン数を削減する
このままだとポリゴン数が3072もあるのでデシメートモディファイアーで削減していきます。
デシメートモディファイアーとは?
元の形を維持しながらメッシュの頂点や面の数を削減してくれるモディファイアー
削減することでデータ量を軽くすることができます。
- モディファイアープロパティ>モディファイアーを追加>デシメート
- モディファイアーを追加したら比率の値をオブジェクトを見つつお好みで減らしていき、適用させましょう

今回は0.4にしました!

完成です!
Unityに持ってきたい時は下記の記事が参考になります!
シミュレーションって聞くと難しそうですが、簡単にできましたね!
今回は布の設定をプリセットで済ませましたが、こだわって色々な質感でつくっても楽しいと思います!